ジュニア期に海外に短期留学していたあるテニス女子選手のダイエットサポート例の第2回です。
前回のコラムでは、嗜好を洋食から和食へ変えたことで体脂肪が減り、体重も減ってきたと伝えました。次は選手の食事摂取量を調整していきます。
日常生活の消費エネルギーと、練習や試合で消費したエネルギーをそれぞれ計算し、日常生活に合わせた分を通常の3食でとり、練習などで消費した分を補食でとるようアドバイスします。
毎日体重を計り、記録することをはじめとする体調管理報告も、食事報告と同じくらいに大切になります。脱水、食事量などの目安となるからです。選手とは四六時中、顔を合わせているわけではないので数値や報告状況が、選手の状態をみるバロメーターになります。
個別指導は、選手の目線に合わせたもので対応します。この女子選手の場合、単に欧米食で体重が増えただけなのか、または増えてしまった理由、背景があるのか…原因があるなら、それを取り除くのもサポートの1つです。
選手が悩みを打ち明けたとき、気持ちを和らげられる一品「カリカリじゃがササミのラップサンド」を紹介します。減量中でもうれしいトルティーヤを使ったレシピです。
トルティーヤの中には、ささみを入れます。ささみは高タンパク低脂肪、ダイエット中には優れもの食材です。千切りジャガイモとチーズを加えてカリッと焼いたものを、野菜と一緒にトルティーヤの皮で包みます。チーズでコクを出すとともに、カルシウムもしっかり補充します。
カロテンがたっぷり含まれているニンジンやトマト、淡色野菜のキュウリや切り干し大根を加え、ゴマドレッシングでアクセントをつけます。切り干し大根は、カルシウムや鉄が豊富で、夏のコンディション調整におすすめの食材です。かみ応えもあるので、ダイエットにも効果的です。
次回はついに目標体重になった女子選手が、最高のコンディションで試合を迎えるための施策です。