年1回食トレ合宿

それまでの練習は合間に補食をとり、夜9時過ぎまで行っていたが、昨秋以降は7時30分に終了。8時には全員がそろって夕食をとるようにした。「選手は練習が終わるとお風呂に洗濯…とあわただしい。どこの時間を短縮するかといえば食事になってしまうでしょう。でも、ゆっくり食事の時間を取ってあげて、食事、睡眠、休養、このバランスをしっかり確保してあげたかったんです」(青柳監督)。

この日のメニューは、鶏の竜田揚げ、キャベツとレタス、切り干し大根、ブロッコリー、トマト、グレープフルーツ、もずくとキュウリ、雑穀米、納豆、汁もの=7月17日
この日のメニューは、鶏の竜田揚げ、キャベツとレタス、切り干し大根、ブロッコリー、トマト、グレープフルーツ、もずくとキュウリ、雑穀米、納豆、汁もの=7月17日

これまでは食べる量も決めて、無理やりでも食べさせていた。だが、今はそれもない。すべて選手の自主性に任せている。選手にその必要性を理解させるため、年に1度、食トレ合宿も行う。今年は、1月に2泊3日で行い、食事の大切さを選手に説き、おいしいものをたくさん食べさせた。選手のリクエストで「すき焼き」を豪華に振る舞った。「今までは、やらされていた体作り。今は、こうなりたい、という目標の中での体作りです」。

自主練習増え、集中力増す

選手たちはこれまで以上に食事をとり、足りないと感じたらプロテインを飲む。練習時間が減った分、朝、早く起きて自主練習をするようにもなり、集中力も増した。

現在、寮長を務めている清水遥生外野手(2年)は「他の選手が食べていたら、自分も、と思いますし、パワーをつけたいと思えば食べますね」と話し、この1年で4キロ増。他には10キロ近く増えた選手も。

ばぁばこと佐藤さん(中央)。選手は何でも相談できる=7月17日
ばぁばこと佐藤さん(中央)。選手は何でも相談できる=7月17日

今夏は、高崎商大付に7―9で敗れ14年ぶりに初戦敗退を喫した。改革はまだ始まったばかり。新しい取り組みが根付くには時間がかかるかもしれないが、選手ファーストの取り組みは最強チームへの第1歩になるはずだ。

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