森川監督就任8年目、今年こそV
森川監督は高校の指導者を25年務めた後、佛教大で2度の駅伝日本一を果たし、ヤマダ電機監督に就任して8年目。初年度の2012年こそ26位だったが、13年=8位、14年=3位、15年=4位、16年=3位、17年=7位、18年=4位と安定した成績で6年連続シード獲得しているが、今年こそ優勝の思いは強い。
12人の部員の中で、TBS系列で全国中継される今大会に出場できるのは6人だけ。メンバー争いも激しいが、竹地は「もちろん、自分が走りたいという気持ちはあるけど、それは全員が持っていること。結果だけでなく、それに向けて練習してきた過程も大切で、頑張ってきた仲間を尊敬している。選ばれたら、今まで支えてくれた方々に喜んでもらえるような走りをしたいけど、もし、選ばれなくても走る選手を応援して、最後はみんなで喜び合いたい」と、チーム一丸となって戦う覚悟を示した。そこに、チーム全体の好調さが垣間見えた。
尾島夫妻は現地で応援
12年前、飲食店を閉めて管理人として寮に住み込み、食事面を支えてきた尾島夫妻は、レース当日は現地入りして声援を送る。「みんな素直でかわいい子たちばかり。食堂に入ってくるなり『うわー、おいしそう』と声を挙げてくれて、うれしくなっちゃうんです」と邦子さんは笑顔を見せた。日頃、選手から「どう食事を作って、盛り付けたらいいのか」と相談されることもあるという。「結婚して自分で食事を作るようになった時、こうやって盛りつけしていたなぁと、寮のご飯を思い出してくれたらいい」と味で、目で、においで覚えて欲しいと話していた。
読書や講義、人間形成にも重きを
森川監督は、人間形成にも重きを置いている。月に数回、「人生について」の講義をし、輪読会や1時間の読書会も行っている。「私服」推奨も、社会人としてのマナーを身に着けるためでもあり、選手たちは日焼け対策や保湿など美肌への意識が高く、メイク、ネイル、ピアスなどでおしゃれも楽しんでいる。「女子力高めな人が多いです」(筒井)とオフには都内に出て、買い物を楽しむ選手も多いようだ。
【アスレシピ編集部=飯田みさ代】