<管理栄養士・新生暁子さんがアドバイス>
新年を迎え、新たな気持ちでトレーニングに、食事に取り組もうとしている選手も多いだろう。「今年こそは全国大会に出場する」といった大きなことから、「レギュラーをとる」といった当面の目標、もしくは「体重を増やす」、逆に「体を絞る」ことを課題に挙げている選手もいるだろう。
それでは、目標達成のためには何をポイントに、どう進めたらいいのか。
昨年、ラグビーワールドカップ(W杯)で活躍した外国人チームや、サッカーJリーグで活躍したトップ選手らをサポートした管理栄養士・新生暁子(しんじょう・ときこ)さんがアドバイスを送る。
超一流選手は食事含め、全てできている
新生さんはこれまでも多くのトップアスリートを指導してきているが、昨年、ラグビーやサッカーの超一流選手と触れ合い、「腹落ちした」と言う。「このレベルになるということは、食事を含めてあらゆることが出来ているということ。だから世界のトップに、その国を代表する選手に上り詰めることができたんだということ。私が何も言う必要のない、そんな世界でした」。
そして、改めて実感したのは「強い選手は、食べる」。食べるから回復力も早いし、さらに強くなる。努力は1日にしてならず。練習、休養、食事。過酷を極める競争に勝ち抜いてきた強さ、継続する力の強さを感じたという。
できないことを1つずつできるようにする
ではどうしたら、このような選手に近づけるのだろうか。
新生さんは「今できないことを1つ1つ潰し、できることを増やしていく。そのためには自分と向き合い、自分をよく知ることから始めて欲しい」とエールを送る。1日1日が勝負の世界。勝てる力を養うために、その一歩を踏み出すことが大切だ。
具体的には「まず、自分が今食べている量、実際に食べなければならない量を把握すること」。身長・体重、代謝も違うし、運動量、目的によって必要なエネルギーは個人個人違う。年代や性別によっても違い、成長期ならより多くの量が必要だ。
基本は、主食、主菜、副菜、汁物、乳製品、果物が揃ったバランスの整った食事。体を大きくしたいなら、主食量の目安としては、中高生男子なら1回の食事で白米300~350gは最低でも食べて欲しいところだ。