野球ノートはラインで共有

神谷監督は、美里工が甲子園初出場した2014年には、選手への毎日の連絡をSNSで行っていた。現在は、野球ノートもSNSを活用。「今までは、選手と監督しかノートを見られなかった。でも、LINE(ライン)に入れたら全員で共有できるでしょう」。それぞれが今、何を考えているのか。貴重なコミュニケーションツールになっている。選手個人とは、食トレの一環として毎食を写メでやりとり。監督からの「GOOD!」のスタンプが選手を和ませている。

常にアンテナを張り、最新のものを取り入れる神谷監督
常にアンテナを張り、最新のものを取り入れる神谷監督

野球ノートもグループライン。全員が目を通すことができる
野球ノートもグループライン。全員が目を通すことができる

YouTubeなど動画を常にチェックし、いいと思ったプレーはすぐにSNSで選手たちに送る。グラウンドに無線LANをひき、朝食の時間など、選手たちも自由に携帯で動画を見られるようになった。神谷監督は「島では情報が少ないから」と、いくつになっても学びの精神を忘れない。「定年まであとわずかだよ」。そう話す笑顔には、まだまだ若さがみなぎっていた。【保坂淑子】

◆神谷嘉宗(かみや・よしむね)1955年(昭30)沖縄県生まれ。琉球大卒。中部商、浦添商(甲子園ベスト4)、美里工と、赴任した公立校を強豪に育てあげている。

◆沖縄県立美里工高 1967年(昭42)、琉球政府立中部産業技術学校として設立。70年、現在の校名に。校訓は、自主・敬愛・勤労。野球部も同年創部。甲子園は、2014年(平26)のセンバツに春夏通じて初出場。所在地は、沖縄県沖縄市泡瀬5の42の2。

(2020年3月23日付、日刊スポーツ紙面掲載)