バランスを整えた食事を作る簡単な方法

臼井さんは現在、3歳と2歳の子どもを抱えるワーキングマザーで多忙な毎日を過ごしています。「子どものためにも自分が健康でなくてはなりません。倒れられませんからね。忙しい時間の中で、いかにバランスを整えた食事を作るか、実は簡単な方法があるのです」とポイントとなる栄養素とともに、それらを効率よくとれる調理法を教えてくれました。

タンパク質

私たちの体の主成分であり、細胞の物質運搬や情報伝達の材料になります。不足すると免疫細胞の減少にもつながるので、しっかり摂りたい栄養素です。肉、魚、卵、大豆・大豆製品、乳製品などを毎食必ず1品、適量とりましょう。夏はつるんと口に入る豆腐がおすすめです。

ビタミンB1

疲労回復のビタミンといったらB1です。豚肉、レバー、ウナギ、小魚、そば、玄米などに多く含まれます。毎日、豚肉料理にするのも飽きるでしょうから、ランチのそうめんをそばにしたり、白米を玄米にしたり、食材や味を変化させると食欲を刺激でき、気付かないうちにB1がとれています。

ビタミンC

強い紫外線から身を守る抗酸化作用をもち、ストレス緩和にも役立つビタミンCは、野菜から摂ることを意識しましょう。緑黄色野菜を料理に仕込むことがポイントです。一押しは「万能ソース」。パプリカ、ピーマン、小松菜、ホウレン草、モロヘイヤなどの緑黄色野菜をみじん切りにします。冷蔵庫にあるほかの野菜や海藻を加えてもOKです。ソースにすると、見た目以上にたくさんの量の野菜や栄養素をとれることになります。

鶏の塩焼き彩り野菜のビネガーソース
鶏の塩焼き彩り野菜のビネガーソース

味付けは 酢、みりん、しょうゆなど、基本の調味料を混ぜるだけ。ゴマ油を加えて香ばしさを出しても、豆板醤を加えてピリ辛にしても、市販のドレッシングと混ぜて野菜ソースにしてもいいですね。サラダのドレッシングとしても、豆腐、魚、肉や焼いた野菜にかけても、ご飯のお供にしても食が進みます。多めに作って冷蔵庫で保管すれば、3日程度はもちます。

蒸すナスのピリ辛ネギソース
蒸すナスのピリ辛ネギソース

同じ発想で「具だくさんみそ汁」にも応用してください。今は、みそ汁の具の幅も広がっているので、アスパラやオクラ、トマトを入れてもおいしく食べられます。もちろん、豆腐や豚肉を入れてもいいでしょう。

そのほか、ハンバーグのたねに緑黄色野菜を混ぜたり、カレーの具にトマトを入れたりしてみてください。「トマトカレー」は、トマトが嫌いだった娘も食べてくれました。本来は、食材を味わって食べた方がいいですが、食欲が落ちがちな夏ですから、気付かないうちに食べていた、ということでもいいと思います。

クエン酸

グレープフルーツやレモンなどかんきつ類を食べても良いし、搾ってジュースにしても、ソースに加えても良し。お酢のベースを黒酢にしてドレッシングを作ってもいいでしょう。

その他

成長期だけでなく、大人にもカルシウムを摂って欲しいと思います。牛乳やヨーグルトを摂るほかに、スープをミルク煮にするとカルシウムがプラスされます。この時期、熱中症予防として塩分を意識する方がいますが、わざわざ多めにとる必要はありません。調理の段階で加わる塩分だけで十分です。

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