短鎖脂肪酸が免疫細胞を活性化
腸内にはおよそ1000種類、40兆個もの腸内細菌が存在すると言われています。腸内細菌は酸素があると生きられないものが多く、大部分は消化管の一番奥にあって酸素が少ない「大腸」にすんでいます。
腸内細菌の中でも、体に有益な働きをしてくれる「善玉菌」の代表が、乳酸菌とビフィズス菌です。大腸に多いビフィズス菌は、小腸で消化されない水溶性食物繊維やオリゴ糖といったエサを食べて「短鎖脂肪酸」を作り出します。乳酸菌は「短鎖脂肪酸」を作りません。
「短鎖脂肪酸」は免疫細胞を活性化させ、腸の粘膜で作られる免疫物質「IgA抗体」の産生を促します。IgA抗体は、血管から全身を巡って様々なウイルスの体内侵入を防ぎ、感染症予防に大きく貢献しています。
免疫力をアップするためには「ビフィズス菌」と「エサ」を一緒に摂り、大腸で「短鎖脂肪酸」を作り出すことが大切です。
今年の冬は、大腸・ビフィズス菌・短鎖脂肪酸を意識した食事を摂り、感染症予防に努めましょう。
★参考コラム
・免疫力アップのカギは大腸、ビフィズス菌で免疫抗体を増やす