<オフの球児メシ・特別編>
「オフの球児メシ」は、中学球児がオフシーズンにも成長期に必要な栄養素をとると同時に、野球に必要な瞬発力や持久力、集中力を得ることを目指した食事。新年度から「ベストパフォーマンスを発揮!」を目指して、特別編は、学校給食がない春休みにぴったりの「スペシャル球児カレー」を紹介します。
栄養不足の中学生が多い
成長期の中学生は、食欲旺盛。これは「今の必要」プラス、「成長に必要」な栄養素などを取るための自然の摂理です。いつもおなかペコペコ、いくらでも食べられそうだった記憶がある方も多いのでは。
体格も良い球児が増えていますが、実は中学生の栄養不足は深刻です。中学2年生男子の89.6%が骨に必要なカルシウム不足。ビタミンAは47.3%、鉄やビタミンB1、ビタミンCは32.1%の生徒が不足という報告(※)があります。生活習慣病に関連する食物繊維も76.1%が不足で、逆に取りすぎなのは食塩と脂質。さらに、給食がない日では、ある日に比べ不足が深刻です。
成長期の球児にとって、休日の食事もトレーニングの一部。自分の体の材料となる栄養素、食物を知ると自分の食事に対する意識もアップしますよ。
(※)学校給食摂取基準の策定について(報告)https://www.mext.go.jp/content/20201228-mxt_kenshoku-100003354_01.pdf
簡単に足りない栄養素が補える
みんなが大好き、カレーに入れるおすすめ具材ベスト10がこちらです。
(1)アサリ(主菜)
スタミナに大切な鉄が豊富。大さじ1杯で1日必要量の半分が取れます。低脂肪や高タンパク質でうまみもアップ。
(2)大豆(主菜)
タンパク質と鉄、満足感をアップさせる食物繊維が豊富。
(3)卵(主菜)
タンパク質、鉄、ビタミンB2が豊富。
(4)ニンジン(副菜)
目や粘膜の健康に重要なビタミンAを圧倒的に含む。
(5)ホウレンソウ(副菜)
ビタミンAに加え、鉄や体づくりに必要な葉酸が豊富。
(6)カボチャ(副菜)
ビタミンA、食物繊維が豊富。
(7)オクラ(副菜)
食物繊維が多く、食感が満足感につながります。
(8)マイタケ(副菜)
カルシウムの吸収を助け、筋肉づくりに役立つビタミンDが豊富。
(9)タマネギ(副菜)
エネルギー利用時に必要なビタミンB1を血中に長く保つアリシンがたっぷり。
(10)チーズ(牛乳・乳製品)
カルシウム源ですが、食塩や脂肪も多いので入れすぎに注意。
盛り付けは守備を意識して、楽しんでみてはいかがでしょう。飲み物は、牛乳を使ったさっぱりラッシーをどうぞ。
<ワンポイントアドバイス>
①タンパク質源というと肉をイメージしがち。アサリ以外でもカキやシジミなどの貝類は、タンパク質源かつ肉より鉄が豊富。大豆も高タンパク質で食物繊維が豊富なので、よくかむことにつながり満足感がアップ。
②野菜は色の濃い野菜でビタミンAを補いましょう。
③給食がない日も牛乳や乳製品をお忘れなく。
次のページスペシャル球児カレー&ラッシーのレシピ