<キッチンは実験室(23):あめ色タマネギの科学>
皆さん、こんにちは。キッチンの科学プロジェクト(KKP)のみせすです。今回のお題は「オニオンスープ」を作るタマネギの話。一品足りない時にたった5分でできちゃう、みせすのおすすめ簡単レシピも紹介します。
5分であめ色タマネギが完成?!
さて、ここで科学実験です。
2つの小鍋(A、B)にスライスしたタマネギをそれぞれ入れて、中火をかけます。Bの小鍋に重曹を入れ、それぞれ炒めます。
2~3分後…
Aは軽くしんなりしてきましたが、Bは黄色っぽく色が変わってきました。
さらに2~3分後…。
Bは茶色に変化。そうです、たった5分であめ色タマネギが出来上がったのです!
アルカリ性でこげの反応が進む
こげの反応を科学名で言うと「メイラード反応」。これは砂糖に含まれる「還元糖」と、タンパク質の「アミン」という部分が一緒にくっつく反応のことです。
この反応は、アルカリ性の環境でより進みやすいので、アルカリ性の重曹を入れることで、すぐにタマネギがこげた、つまり、あめ色タマネギになったのです。
あめ色タマネギに水とコンソメを加え、沸騰させて塩、コショウで味を調えたら、オニオンスープの完成。あっという間に一品出来上がりました(※オニオンスープのレシピはコラム末尾で紹介)。
以前お伝えした「どら焼きの科学」で、みりんを加熱するとこげやすいとお話ししましたが、こげやすくなるポイントをもう1つ紹介しましょう。重曹はベーキングパウダーよりもアルカリ性が強いので、どら焼きを膨らます時に重曹を使うと、さらに焼き色がこんがりとするのです。
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