関東と関西で形状が異なる桜餅

桜餅は、関東と関西で形状が異なります。クレープのようなピンク色の生地をあんこで巻いたのは関東風。一方で、ピンク色のおはぎのようなものが関西風。この関西風桜もちはもち米を蒸し、乾燥させた「道明寺粉」を使用しています。

ここで、米粉の種類をまとめてみましょう。

上新粉=生のうるち米の粉
白玉粉=生のもち米の粉
道明寺粉=蒸したあとに乾燥させて砕いた粉
みじん粉=道明寺粉を細かく粉砕したもの
寒梅粉=みじん粉をさらに細かくしたもの

道明寺粉、みじん粉、寒梅粉は一度火を通しているので、そのまま使って食べることができます。実際に、生のもち米から道明寺風桜もちを作ると15~20分程度かかりますが、道明寺粉ならお湯で5分戻した後に蒸して加熱するので5~10分程度で済むのです。

ちなみに道明寺粉は、1000年以上歴史のある大阪の寺、「道明寺」で作られていたもの。道明寺では、炊いた米を乾燥させて食べる保存食として「糒(ほしいい)」を作っており、これが道明寺粉の発祥と言われます。

こうやって材料について知ると、道明寺粉が手に入らない場合、もち米を蒸すことで代用可能ということが分かりますね。また、関東風桜餅のクレープ状の生地は、薄力粉に寒梅粉を入れてもちもちした食感を出しますが、寒梅粉の代わりに白玉粉でも代用できるのです。

作ってみよう!桜餅

関西風桜餅

<材料>
・もち米=180g(または道明寺粉100g)
・水=180cc(道明寺粉の場合はお湯160cc)
・砂糖=30g
・着色料(食用赤or紅麹)=ひとさじ
・こしあん=250g
・桜の葉=10枚

<作り方>
(1)桜の葉の塩漬けは水に20~30分つけて塩抜きしておく
(2)もち米、水、砂糖、着色料をボウルに入れて浸水しておく
(3)蒸し器に入れて強火で15~20分蒸す
(4)冷めたら10等分してあんこを包み、俵型に成形。桜の葉で包んで完成

関東風桜餅

<材料>
・薄力粉=60g
・白玉粉=6g
・水=100cc
・砂糖=20g
・こしあん=250g
・桜の葉の塩漬け=8枚

<作り方>
(1)桜の葉の塩漬けは水に入れて塩を抜いておき、キッチンペーパーで水気をとる
(2)白玉粉、水、砂糖をボールにいれてダマをなくす
。 (3)薄力粉を入れてさっくり混ぜ、着色料を少し入れて赤くする
(4)フライパンの上に楕円状に生地を伸ばして弱火で焼き、表面が乾いたら反対側もさっとひっくり返す
(5)丸めたあんこを生地で包んだ後、桜の葉っぱで包んで出来上がり

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