今回の実証実験を監修した衛生微生物研究センター主席研究員の李新一氏は「加熱調理で除菌した料理も、汚染された調理器具に触れると、再度細菌が付着し、食中毒リスクが高まってしまいます。調理器具に細菌が付着しているかどうかは肉眼で判断できないため、調理器具は適宜アルコールや熱湯などの適切な方法で除菌し、食中毒リスクを高めないように心がけましょう」と注意を呼びかけています。
まな板、包丁、保存容器等の調理器具を食器用洗剤で洗っても、菌が付着したふきん等で拭いた場合は、同様のリスクがあります。
アルコール除菌は乾いた状態で
調理器具に付着した菌の対策として「アルコール除菌」および「煮沸消毒」の効果を検証したところ、いずれも99%以上の菌が減少したことが確認できました。李氏によれば、アルコール除菌する際、調理器具が濡れているとアルコールが水分で薄まり、除菌効果が低くなる恐れがあることから、乾いた状態で使用するのがポイントだそうです。
特にお弁当を作る際は弁当箱だけでなく、調理器具やふきんなどの消毒も十分に行い、食中毒対策を心がけましょう。