代表的なスプラウトの栄養価
<カイワレ大根>
βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKが豊富です。相乗効果で強い抗酸化作用が生まれ、抗ガン作用が期待されます。辛み成分のシニグリンは食欲増進、消化促進の効果があります。睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが含まれ、体内時計を調整する作用があります。
<豆苗>
エンドウ豆の若菜です。βカロテンはホウレン草を上回ります。ビタミンB群、特に葉酸、ビタミンC、ビタミンKが豊富です。豆の香りがしてほんのりと甘みがあります。
豆苗は再生力が強いため、再生栽培ができます。根元に脇芽が2つあるので、その上でカットし、根を水につけておくと芽が伸びてきて7~10日で収穫できます。水は毎日換え、日当りの良い室内に置きます。収穫は2回まで可能ですが、温度や湿度によって豆にカビが生えたり、藻が発生したりと衛生面で問題が生じやすいので、再生栽培は1回がおすすめです。
<ブロッコリースプラウト>
βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKが豊富です。品種によって差がありますが、強力な抗酸化作用があるスルフォラファンがブロッコリーそのものの数倍あり、ビタミンACEもそろっているため、相乗効果で抗酸化作用はかなり期待できます。スルフォラファンは肝臓の解毒作用を高め、ガン細胞の活動を抑制する酵素を活性化させると考えられています。
ブロッコリースプラウトは発芽から1週間ほどで収穫したもので、ウレタンなどの培地があります。ブロッコリースーパースプラウトは、発芽から3日程度で収穫されたもので、培地はなく、モヤシなどと同じような形で売られています。スーパースプラウトの方がスルフォラファンは多く、ブロッコリーの20倍ともいわれています。
◆保存するなら
すぐに食べられない場合、培地があるものは培地ごとポリ袋に入れ、冷蔵室または野菜室で保存します。成長するので、早めに使いましょう。培地のないものはポリ袋に入れ、空気を抜いて冷蔵室で保存します。あまり日持ちはしないため、すぐに食べることをおすすめします。
冷凍する場合は洗って水けをきり、保存袋に入れて急速冷凍します。解凍するとドリップと一緒に栄養素が流れ出てしまうので、凍ったまま調理すると良いでしょう。
【管理栄養士・高木小雪】