6月の第3日曜日は「父の日」です。5月の「母の日」と比べるとどうしても影が薄くなりがちですが、雨にも負けず風にも負けず、家族のために働いているお父さんたちです。せめてこの日ばかりは日頃の感謝を込めて、子どもたちの手料理でもてなしてみてはいかがでしょうか。
始まりは「母の日と同じように感謝を」
レシピを紹介する前に、父の日の豆知識から。父の日がいつから始まったかご存じでしょうか。
母の日は1908年に米国で始まりました。父の日が始まったのはその2年後の1910年、同じく米国からです。6人兄妹だったドッド夫人はお母さんを早くに亡くしたため、男手1つで育ててもらいました。1909年、既にお父さんは他界していましたが、当時37歳だった夫人は「母の日と同じように父に感謝する日を」と教会の牧師にお願いしました。そして翌年から「父の日」が始まったのです。
日本で始まったのは1950年代と言われていますが、広まったのは80年代になってからです。
母の日はカーネーション、父の日は…
母の日に贈る花がカーネーションだというのは有名ですよね。では、父の日に贈る花を知っていますか?
一般的に、父の日には「バラ」が選ばれます。ドッド夫人がお父さんの墓前に白いバラを供えた、というのが由来です。そこから、存命中のお父さんには赤いバラ、故人には白いバラを贈るのが風習になりました。
ただ、日本では色が異なって「黄色」です。黄色は米国で「家族の愛情」や「尊敬」、そして「無事の帰りを願う」という意味があります。1981年に設立された「日本ファーザーズ・デイ委員会」はこれに着目し、父の日には黄色いリボンをつけた贈り物を、と呼びかけました。これがバラの風習と結びついて、父の日には「黄色いバラ」を贈るようになっていったのです。
ちょっとだけ注意したい「花言葉」
すてきな意味がある「黄色」ですが、気になる人がいるかもしれない「花言葉」もご紹介しておきます。
バラ全般の花言葉は「愛」や「美」です。黄色いバラには「友情」「励まし」「献身」「可憐(かれん)」といったポジティブな意味があります。
ただ、残念ながらそれだけではなく「嫉妬」「薄らぐ愛」「恋に飽きた」というネガティブな意味もあり、さらに蕾の状態に至っては「笑って別れましょう」なんて花言葉も…。
場面によって向き、不向きな言葉がありますが、元々の「黄色」の意味をしっかり理解しておけば、そこまで気にすることもありません…よね!?
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