コロナ禍での3度目の春が訪れました。世の中がどんなことになろうとも、季節は移り変わることを桜の開花で感じます。

間もなく、子どもたちの学年も1つ上がる年度末、改めて基本的な生活習慣が身についているか、乱れてはいないかを確認しましょう。また保護者として、手を出し過ぎていることはないか、振り返ってみましょう。

「してあげていること」を思い返して

私が一番関わってきたのは中高校生です。様々な競技の保護者と関わりましたが、時折、手をかけすぎる「過保護」に感じる光景を目にしてきました。子どもはそれなりに成長しているのに、保護者の中ではいつまでも小さいときの印象のままのようでした。

皆さんの中に、思い当たる節はありませんか。今、子どもたちに「してあげていること」の中に、「子ども自身でできること」はないでしょうか。いつも保護者が「してあげていること」を一つずつ確認すると、案外簡単にできてしまうこともありますよ。

言われる前に気付く選手に

私はたくさんのバレーボール選手を見てきていますが、生活面の自立は競技にもかなり影響します。チームに監督がいても、コートの中では選手自身の瞬間的な判断が必要なのはどの競技でも同じです。

「言われて気付く、言われて行動する」というのでは、そもそも競技は成立しません。様々な技術を身につけ、ゲーム中、瞬時に自分たちで考え、攻め方を決めて実行するには、普段の生活での気付きや判断が基礎になると思います。

言われたことしかやらない、言われないと気付かない選手は、このコロナ禍で縮小した活動の中では、選手として成長するにはかなり厳しいのではないでしょうか。技術面はもちろん、選手として心身ともに成長させるために、日頃から子どもの自立を念頭において、スポーツ活動を支えていきましょう。

今回は「自家製桜葉の塩漬け」とそれを使った「桜葉パウンドケーキ」を紹介します。

市販されている桜の葉の塩漬けは、オオシマザクラの葉を使っています。桜の葉は塩漬けにすることで、クマリンという独特の芳香がします。

塩漬けにした桜の葉。花が終わり、まだ緑が薄い色の時期の出始めの若葉を使います
塩漬けにした桜の葉。花が終わり、まだ緑が薄い色の時期の出始めの若葉を使います

この芳香漂う塩漬けはオオシマザクラでなくても作れるので、私は10年くらい前からソメイヨシノの花が終わってから生えてくる若葉を摘み、塩漬けにしています。出来上がるまでに10日間ほどかかりますが、そこは楽しみにして待っていてください。市販品は今の時期なら、大型スーパーで手に入ると思います。このような塩漬けは数年間、持ちます。

自家製桜葉の塩漬け
自家製桜葉の塩漬け

自家製桜葉の塩漬け」を細かくし、市販のパウンドケーキミックスを利用して作ったのが「桜葉パウンドケーキ」です。市販のミックス粉を使えば、手軽に失敗なく作れるので便利です。

今回使った桜の花の塩漬けとパウンドケーキミックス
今回使った桜の花の塩漬けとパウンドケーキミックス

桜葉は、パウンドケーキに混ぜ込む前に、中央のかたい軸を切り取ります
桜葉は、パウンドケーキに混ぜ込む前に、中央のかたい軸を切り取ります

なお、今回使った桜の花の塩漬けは市販のものですが、それらの8割~9割は私の住む神奈川県の小田原市で生産されているそうです。

桜の花は塩抜きしてから使います
桜の花は塩抜きしてから使います

私はクラブの選手が卒業する時に、冷蔵庫で保存してある桜葉の塩漬けでケーキを作り、渡しています。次のステージでの活躍を応援する思いを桜に込めています。皆さんも色々な楽しみ方で、桜のほのかな香りを楽しんでくださいね。

管理栄養士・月野和美砂