薄めて飲んでもいいか
「スポーツドリンクは甘すぎて飲みづらいため、薄めて良いか」という声も多く聞きますが、水や氷で薄めれば、ナトリウムや糖質などの成分も薄まってしまうので目的通りに働きません。「口の周りが甘さでベタベタするのが苦手」ということが多いので、スポーツドリンクを飲んだ後、一呼吸おいて水で口をすすぐなどで対応するのがいいようです。
粉末を利用するメリットは
大容量の水筒でドリンクを持参する場合、氷で成分が薄まってしまうと心配される方もいます。その場合、ペットボトルの飲料より、粉末を利用するのがベター。水筒にあらかじめ粉末と氷を入れた後に、残りの水を加えれば、薄まらずにすみますし、ペットボトル飲料よりもコストパフォーマンスに優れています。
「塩分を補給するなら、薄めたものをたくさん飲めばいい」という考えは危険です。脱水時に濃度の薄い飲料を飲むと、体液が薄くなってしまい「低ナトリウム血症(水中毒)」を引き起こす恐れがあるからです。
自宅でも簡単に手作りできる
市販の味が口に合わなければ、スポーツドリンクや経口補水液を手作りしてみてはいかがでしょうか。経口補水液は、水1Lに対して食塩3g、砂糖40gがベース。これにレモンやグレープフルーツ等のかんきつ類を加えると、さわやかな味わいになります。目的によって濃度を変え、好みの味にしてみてください。
※浸透圧=「同じ濃度になろうとする力」のこと。濃度の薄い溶液と濃い溶液が半透膜を隔てて接していた場合、濃度を均一にしようという働きが生じて、薄い方が濃い方へ移ることを「浸透」、その時生じる圧力を「浸透圧」と言う。
【アスレシピ編集部・飯田みさ代、監修=管理栄養士・山口美佐】