皆さんは、キノコにどんなイメージをお持ちでしょうか? 「低カロリーだし、栄養素なんてほとんどなくて、スポーツ選手には不向きなんじゃないか」「育ち盛りの子どもは食べなくてもいいのでは」などと思っていませんか?
実は、キノコのパワーは侮れないのです。
カルシウム吸収、定着させるビタミンD
自然志向、健康志向の高まりとともに食べる機会が増えているキノコ類は、水分、タンパク質、食物繊維、ミネラル、ビタミン類(B1、B2、Dなど)から組成されています。
骨の成長著しい子どもたちにとって、骨の材料になるタンパク質とカルシウムはとても重要な栄養素。そのカルシウムが腸で吸収されるのを助け、骨を構築する際に吸着させやすくするのが「ビタミンD」です。
紫外線を浴びると体内でも増える
このビタミンDを多く含む食材の1つが「キノコ類」。ビタミンDは紫外線を浴びることで増える性質があり、実は人間の体でも微量ですが、紫外線を浴びることにより生成することができます。
キノコに元々含まれるビタミンDは天日干しの際、紫外線を浴びることでさらに増加します。しかし、最近は機械で乾燥させた物も販売されていますので、もし表示をみて「乾燥」と記載されていた場合は、購入後に天日干しすることで本来含まれるビタミンDの量を増やすことができます。裏返して、白い部分に紫外線を4時間ほど当てれば十分に、天日干しと変わらない量になります。
他にも、キノコ類には便秘の予防効果、免疫力強化、ウイルスに対する抵抗力を示すなどの効果が期待できます。運動量が多くエネルギー不足から、免疫力低下で風邪をひきやすいスポーツ選手にとって、大切な栄養素を豊富に含んでいます。
特に日光に当たる機会の少ない室内競技の選手や、梅雨の時期、冬季、日照時間の短い北部地方の方はビタミンD不足になりやすいので、意識的に食事からとれるといいですね。
作り置き「熟成塩キノコ」を活用しよう
今回は、わずか5分で作れ、何にでも使える「熟成塩キノコ」を紹介します。
冷蔵庫で約1週間、ジッパー付き保存袋で冷凍保存するなら1カ月保存でき、使いたい分だけ取り出して使えます。
ビタミンDは脂溶性ビタミンですので、油と一緒に料理すると吸収率が高まります。忙しい朝にはスクランブルエッグやスープにサッと加えてアレンジしてみてはいかがでしょうか?
また、アレンジメニューとして「高野豆腐のキノコマーボー」も紹介します。キノコを常備しておくと、メニューの幅が広がりますよ。